心理職でもできる資産形成と運用

心理職でもできる資産形成と運用

FP×心理Thによる資産にまつわるアレコレのお話

誰にでもわかる簿記の基礎 複式簿記って何?

f:id:r2209:20190726100646j:plain

 

リヒト(@r2209)です。
前回の記事では、開業するまでに必要な手続きについてまとめました。今回は、開業後のことについてお話しします。 

 

 

開業者の強い味方 青色申告

開業をしてその仕事が事業として認められると、自分で確定申告をする必要があります。

 

過去に確定申告と年末調整については勉強しましたね!

 

 

 

確定申告の仕方には、白色申告と呼ばれるものと青色申告と呼ばれるものがあります。

このブログでは、青色申告での申告をすることと前提とてお話しをしていければと思っています。

なぜなら、白色申告にはないメリットが青色申告にはたくさんあるからです。

 

 

青色申告を選択しない理由はありません!

 

 

青色申告をするための条件

青色申告をする場合、帳簿の作成と領収書等の保管が必要となってきます。

 

帳簿づけというと会計や簿記の知識が必要ですので、大変そうに思うかも知れません。

確かに結構帳簿を一からつけようと思ったら結構大変です。

 

しかし、実際のところ、自分だけの力で帳簿づけを行っている人はそう多くはないのではないでしょうか?

ほとんどの人は会計ソフトを使って作成していることと思います。そうした方が圧倒的に楽ですし、効率的です。

 

それに、令和2年以降、青色申告で65万円の控除を受けようと思うったら電子申告または電子帳簿保存を行う必要があるため、ほぼ必然的に会計ソフトを使うことになるでしょう。

無料で使える「やよいの青色申告 オンライン」などの会計ソフトを使うと有利です。

 

会計ソフトを使えば、決算書などの作成はほぼ自動でやってもらえます。

 

 

・・・とはいえ、帳簿の仕組みがどうなっているかをきちんと理解している方が、何かと安心であることは間違いはないでしょう。

それに、簿記の基本を分かっていないとソフトが何をしてくれているのかを理解する事がとても難しく感じることと思います。

 

 

例えるなら、SPSSと統計です。

臨床心理士の資格を持っている方の多くはそうだと思うのですが、卒論や修論・博論などでSPSSといったような統計ソフトを使って論文を書いた経験がおありだと思います。

 

SPSSを使えば、僕たちが手計算しなくても、ソフトが勝手に統計処理をやってくれます。

しかし、だからといって統計のことを全く知らなくても良かったかというと…そんなことはありませんでしたよね。

 

統計の勉強をしなくていいなら、どんなによかったか…(苦笑)

 

そう。

確かに統計は難しいので、多くの人にとって避けれるなら避けたかったもののはず。でも臨床心理士の皆さんは過去にしっかり統計学を勉強しましたよね?

 

それは統計学の基本的なところがわからないと、SPSSが何をしてくれているのかサッパリ分からないからです。

 

会計ソフトと簿記の関係はこれと同じです。

  

そういったわけで、このブログでは簿記についても分かりやすく解説していきたいと思います!

 

 

原則帳簿は毎日つけよう

青色申告も確定申告の一種です。確定申告は年に1回しかありません。

ですので、それに間に合いさえすれば良いのですから、まとめてやれる人はそれで良いと思います。

 

しかし、人は忘れてしまう生き物です。

後で「これ、何のお金だっけ?」となることは想像に難しくありません。そうならないために、できれば毎日帳簿処理することが大切です。

 

開業する=経営者であるという意識がとても重要です。誰も守ってくれません…。

面倒くさくても、自分の身は自分で守るしかありません。

 

 

最低限の簿記の知識をつけよう

副業でやっていく場合なら、他に所得を得る勤め先があるかも知れないので、利益が上がらないことや、お金の流れが鮮明じゃないことは、それほど差し迫った問題ではないかもしれません。

 

しかし、個人開業としてやっていくならば利益を出していかなければなりませんし、お金の流れもしっかりと把握しておく必要があります。直接自分の生活に影響を与えることだからです。まさに死活問題です。

 

 

ところで、今何の説明もなしに「利益」と言う言葉を使いましたが、そもそも利益って何でしょうか?

実はそれを理解するためには、ある程度の簿記の知識が必要になってきます。

 

簿記の観点から、利益とは?ということを考えてみましょう。

 

例えば、お客さんが何か商品を買ってくれたとします。するとそれは売上金額として手元にお金が入ります。

この売上金額は利益と考えて良いでしょうか?

 

もちろん、利益ではありません。

 

その商品を仕入れるためにお金を使っているはずだからです。

ですから、売上金額から仕入金額を差し引く必要があります。

 

では、売上金額−仕入金額=利益 と考えても良いでしょうか?

 

いいえ、これはもまだ正確には利益とは言えません(上記のものは粗利といいます)。

 

なぜなら、その商品を売るまでに他に電気代や広告費なども別途かかっているはずだからです。こういった経費も差し引かなければならないのです。

 

つまり、売上金額−仕入金額−経費=利益 となるのです。

 

ちなみに、「売上金額のことを収益」、「仕入金額+経費のことを費用」ともいう、と覚えておくと決算書を作成する時に便利です。

 

収益−費用=利益 とも言える、ということですね。

 

これが簿記の基礎となります。

 

 

単式簿記複式簿記

実は、簿記と一言で言っても、簿記には大きく単式簿記複式簿記の2つがあります。

青色申告で65万円の控除を受けようと思うと、複式簿記を覚える必要があります。

 

そのため、ここでは複式簿記を中心にお話しします。

 

 

複式簿記

複式簿記とは、単純にお金の出入りや残高を記入するだけではなく、

売上金をすぐに現金で受け取ったのか後日受けとったのかを記録し、

前者なら現金出納帳に、後者なら売掛帳に帳簿するといった具合で記録していく形式です。

 

といってもよくわからないですよね(汗)

 

今はまだ、何を言っているのか分からなくても大丈夫です。このブログを読んでいってくだされば、理解できるようになっていると思います!

 

このように、1つの取引を複数の帳簿に記録していくのです。ですから、複式簿記と呼ばれます。

 

 

必要な帳簿は主要簿補助簿の2つです。

主要簿は仕訳帳総勘定元帳があり、補助簿には現金出納帳預金出納帳売掛帳買掛帳などがあります。

 

こっちも、今は「こういう帳簿があるんだな、ふーん」くらいの理解でOKです!

 

会計ソフトを使えば、1回の入力で複数の帳簿に自動的に振り分けてくれるので便利です。

 

 

まとめ

今日のお話はここまでにしますが、いかがだったでしょうか?

 

開業が事業として認められると青色申告が可能となります。

青色申告で控除等のメリットを享受しようと思ったら、会計や簿記の知識が必要となってきます。

もちろん、会計ソフトを使えば自動作成してもらえるので会計や簿記をマスターする必要はありません。

しかし、SPSSを使う時に統計の知識がある程度必要だったように、会計ソフトを使う場合でも、会計や簿記、特に複式簿記の知識がある方が便利です。

 

複式簿記は、主に、主要簿と補助簿の2つで構成されています。

 

今日は以上のようなことをお話させていただきました。

こういったお話から、なんとなくでも「簿記が必要なんだな。特に複式簿記ってやつが」ということが伝わったとしたら幸いです。

 

ここまでを前提とした上で、次回からはもう少し踏み込んだ簿記のお話しをしていきたいと思います!

 

よろしくお願いします!