FP3級、勉強するといいことあるかも?
リヒト(@r2209)です。
今日はFPの勉強をするといいかもあるかもしれませんよ?というお話しをしていきたいと思います。
難しそうですけど…。
僕も最初はそう思ったけど、思ったよりは簡単だったよ!
ファイナンシャル・プランナー(以下FP)の資格って役に立つの?
誰でも取れるってことは、大した価値ないんじゃない?
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?
今回は、こんな疑問にお答えしていこうかと思います。
結論をお伝えすると、
・FPの資格は日常生活に非常に役に立ちます。
・こうしてブログを続けて書けるだけの知識はついたように思います。
・勉強はそれほど難しくありません。
・30代前半ですが、既に老後資金の形成に成功しました。
・是非、勉強してみてもいいのではないでしょうか?
というところです。
1つずつ見ていきましょう。
FPはどんな風に役に立つの?
まず、以下の問題を見てみてください。こちらはFP2級の過去問ですが、難易度としては非常に易しめです。
会社員に対する一般的なライフステージにおける資金運用等のアドバイスに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
①30歳代で住宅を取得する際に長期の住宅ローンを借り入れる場合には、金利水準や収支の見通しなどについて十分に検討したうえで入念に準備し、計画することが必要である。
②40歳代で住宅ローンの返済と子の教育資金が重なり支出が増大する場合には、余裕資金がなくてもリスクをおそれず、ハイリターンの資産運用を積極的に行い、収入を補うことが必要である。
③50歳代で老後の生活資金を準備する場合には、受給することができる年金や退職金の額などを把握し、老後生活に支障をきたさないようなリタイアメントプランを立てることが必要である。
④60歳代以降の退職後で、収入が公的年金のみである場合には、資産運用についてはリスクを避け、元本が確保された金融商品などによる安定的な運用を心掛けることが必要である。
2014年9月試験 学科問2から抜粋
FPの勉強をしていなくても、何となく分かったのではないでしょうか?
今回の問題は不適切なものを選ぶ問題ですから、答えは②となります。
どうでした?正答できましたか?
40歳代で支出が増大する時に、リスクを冒す必要は全くありません。もし転んだら大変なことになります。
ですから、資産運用をする際は、しっかりと事前に計画立てて余剰資金で行う必要があるのです。
このように、FPの問題は常識的な問題も多く含まれています。
今度はこちらの問題はどうでしょう?
Aさんの平成30年分の所得の金額が下記のとおりであった場合の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとし、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。
給与所得の金額 900万 不動産所得の金額 ▲20万 アパートの貸付けにより生じた損失である(不動産所得に係わる土地等に要した負債の利子はない)。 譲渡所得の金額 ▲150万 別荘の譲渡により生じた損失である。 ①730万円 ②750万円 ③880万円 ④900万円
2019年1月試験 学科問34から抜粋
こちらは勉強をしたことがない人にはサッパリなのではないでしょうか?
大丈夫です。僕もFPの勉強を始める前はサッパリでした。
しかし、これもFP2級の問題ではありますが、難易度としては易しいものです。この程度の問題だったら、少し勉強するとわかるようになります。
さて、正答ですが…
答えは、③の880万円となります。
簡単に解説しますね。
所得というのは10種類に分けることができ、その中のいくつかは「総所得金額」としてプールすることができます。
その際、マイナスとプラスを相殺できるのですが、このことを損益通算といいます。
しかし、この損益通算をするには一定のルールがあるのです。
基本的に損益通算できる所得は不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の4つと決まっています。
なので、上記問題で言えば、給与所得以外に不動産所得と譲渡所得があるのでこれらを損益通算できます。
実はこの話に近いことは、このブログで過去にお話ししたことがあります。
しかし、これには更に細かいルールがあり、不動産所得に係わる土地等に要した負債の利子は損益通算できなかったり、譲渡所得でも別荘のような普段の生活になくても支障がないようなもので生じた損失は損益通算できなかったりするのです。
このルールがあるため、上記問題では給与所得900万円から不動産所得の20万円しか引けません。ゆえに、総所得金額は880万円となります。
こんな細かいルールがお金にあるだなんてこと、僕は勉強するまで知りませんでした…。
しかし、生活を豊かにしようと思うとどうしてもお金は係わってきますので(生活を豊かにするものがお金だけであるとは言っていませんので注意してくださいね!)、
お金のことを全く知らなかったら、どう豊かにしたら良いかも分かりません。
だから、お金のことを勉強するってとっても大事なのだと、僕は思います。
その点、勉強をして「へえ、給与所得の他にも事業所得があれば損益通算できるのか」ということを知れば、多少事業を始めてみる際のハードルは下がるかもしれません。
闇雲に始めて、知らぬ間に脱税してしまったなんてリスクも回避できます。
僕たちはほとんどお金のことを義務教育で学びません。
日銀の仕組みとか、インフレ・デフレとか、納税の義務とかに軽く触れる程度だと思います。
このような知識って、「お金とは」ということを知る上では間違いなく大切な知識です。
ですが、実際のところ、こんなお金の概要を知っているだけでは不十分ですよね?
だって、お金って、使ってナンボなものだから。
生活をしていく上でお金は絶対に欠かせないものです。
そんなお金の効率的な形成・運用の仕方こそを知っておく方が、人生を豊かにしていく上で便利なのではないでしょうか?
僕はFPの勉強を始めてから、どうすれば資産を形成・運用できるかを考える癖がついたように思います。その結果、少しずつ実践ができています。
現在30代前半ですが、例の老後に必要とされている資金は既に問題なく形成できています。
FPはどんなことを勉強するの?
FPはどんなお金の知識を勉強するのでしょうか?
試験範囲を知ることが一番手っ取り早いと思いますので、表にしてお示しします。
学科試験 | |
A ライフプランニングと資金計画 | B リスク管理 |
1ファイナンシャル・プランニングと倫理 | 1リスクマネジメント |
2ファイナンシャル・プランニングと関連法規 | 2保険制度全般 |
3ライフプランニングの考え方・手法 | 3生命保険 |
4社会保険 | 4損害保険 |
5公的年金 | 5第三分野の保険 |
6企業年金・個人年金等 | 6リスク管理と保険 |
7年金と税金 | 7リスク管理の最新の動向 |
8ライフプラン策定上の資金計画 | |
9ローンとカード | |
10ライフプランニングと資金計画の最新の動向 | |
C 金融資産運用 | D タックスプランニング |
1マーケット環境の理解 | 1わが国の税制 |
2預貯金・金融類似商品等 | 2所得税の仕組み |
3投資信託 | 3各種所得の内容 |
4債券投資 | 4損益通算 |
5株式投資 | 5所得控除 |
6外貨建商品 | 6税額控除 |
7保険商品 | 7所得税の申告と納付 |
8金融派生商品 | 8個人住民税 |
9ポートフォリオ運用 | 9個人事業税 |
10金融商品と税金 | 10タックスプランニングの最新の動向 |
11セーフティネット | |
12関連法規 | |
13金融資産運用の最新の動向 | |
E 不動産 | F 相続・事業承継 |
1不動産の見方 | 1贈与と法律 |
2不動産の取引 | 2贈与と税金 |
3不動産に関する法令上の規制 | 3相続と法律 |
4不動産の取得・保有に係る税金 | 4相続と税金 |
5不動産の譲渡に係る税金 | 5相続財産の評価(不動産以外) |
6不動産の賃貸 | 6相続財産の評価(不動産) |
7不動産の有効活用 | 7不動産の相続対策 |
8不動産の証券化 | 8相続と保険の活用 |
9不動産の最新の動向 | 9相続・事業承継の最新の動向 |
結構幅広く学ぶことができます。
大変そうじゃないですか!どこが簡単なんですか!
いやいや、これだけ見るとそう思うかもしれないけど、結構浅く広くだから、すぐに理解できるようになるよ。
実際、3級の試験であれば、80時間から150時間程度勉強したら合格できると言われています。
凄く効率のよい人なら、2週間くらいで合格できてしまうということですね。
それに、3級なら、実務経験などなくても、どなたでも受検できますよ!
合格率はだいたい60%前後だとのことです。
これだけ聞くと「やっぱり難しいんじゃん」と思うかも知れませんね。公認心理師試験の合格率と同じくらいですから、そう感じたとしても無理はないでしょう。
しかし、FP3級の試験は、企業が団体で受けさせたりしている場合も結構あるみたいで、動機づけが決して高くはない人も多く受けているのです。それを含めてのこの数字です。
「受かりたい」と思って自主的に受検した人の合格率は、もしかしたらもう少し高いかも知れません。
というか、そもそも論として、6割の点数が取れたら合格になりますので、周りのことを気にする必要はまったくありませんよ^^
FPの資格を取る価値はあるの?
以上の説明で、結構簡単な資格だと理解して頂けたかと思います(頂けていると嬉しいのですが…)。
ただ、「簡単だ」とわかると、こう思う人もいるのではないでしょうか?
「そんな資格、取る価値はない」
もし、「この価値がない」と言うのを「職としてやっていく上で価値はない」と考えているのなら、同意見です。
3級を取って独立開業などして上手くほど、FPの世界は甘くはないでしょう。
FP1級を持っている人でさえ、FPとしてだけで食べていくのは相当大変なようです。
しかし、もし「この価値がない」を「勉強する価値がない」という意味で考えているのなら、僕はその意見には反対です。
自分が稼いでいるお金は、どういう仕組みで給与として支給されているのか。
この汗水垂らして必死で得たお金を、より有益に活用するにはどうしたらいいか。
年金って漠然と不安を感じているけど、この不安ってどこから来ているのか。
などなど、FPの勉強をすることで考えられること、取り得る選択肢、取り除ける不安がたくさんあるからです。
FPの勉強をするメリットを具体的に
FPの勉強をすることで、どんなメリットが得られるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
個人的な体験としては、以下のようなものです。
・将来必要なお金の額がだいたいわかるので、使えるお金の量に敏感になり、浪費や無駄遣いがなくなる。
・保険の仕組みがわかるので、無駄な保険に入らなくなる。
・本当の資産は何かを考える癖がつくので、自分の生活にとっては負債になるもの(家や車)を欲しいとすら思わなくなった。
・働き方が変わった(給与所得だけに依存しない)。
・投資をする際に必要最低限の知識が得られる(=投資を始めるハードルが下がった)。
・資産形成に対する意識が高くなるので、老後資金を蓄えることができた(現時点でほぼ問題ない額を貯めることができた)。
お金はダイレクトに生活に密着してくるものです。
ですから、同じFPの勉強をやるにしても、皆さんが普段がどういうライフスタイルで生活しているのかによっても得られるメリットはそれぞれ異なってくるでしょう。
しかし、どんな形のものにせよ、メリットがあることは間違いないと思います。
一方、デメリットはというと・・・ほぼないと思います(教科書代がかかるくらい?)。
是非、皆様にもFPの勉強をすることをオススメしたいです。
ただ、別に資格は必ずしも取る必要はないかと思います。それこそ、この資格を取ったからといって職としての価値はあまりありませんので。
とはいえ、せっかく勉強をしたからには、何か結果が欲しくなってくるような気がしますが。
実際、僕は結果が欲しくて資格(2級)までとりました!
FPの試験はどんな試験?
FPの試験は、学科と実技に分かれています。
FP試験に係わる団体が2つある(きんざいとFP協会)ので、ちょっとややこしいのですが…
どちらの団体で試験を申し込んでも学科の方の問題は共通しています。
しかし、実技は別々です。どちらの団体で申し込むかによって、問題の傾向が若干異なってきます。
更にややこしいことに、実技は何種類か用意されているため、その中から1つ選んで受検する必要があります。
「実技」と言っても、実際は学科とそんなに変わらない問題が出ますし、しっかりと学科の方の勉強をしていれば、どの実技の種類を選んでも回答できると思います。
それぞれの実技の種類をまとめておきます。
きんざいの実技 | 日本FP協会の実技 |
個人資産相談業務 | 資産設計提案業務 |
保険顧客資産相談業務 | |
僕はきんざいの「個人資産相談業務」を選択しました。特に理由はありません。
強いて言えば、
①FP協会の問題は普段から日経新聞を読んでいる人が有利な問題が出やすい印象があり(僕は新聞を取ってない)、
②「保険にも興味あるが、それ以上に、資産形成の方に興味がある」、
という2つの理由から選んだ、というところです。
もし迷う方がいたら、こちらのサイトを見て考えてみても良いかもしれません。
まとめ
僕たちは「お金」を無視して生活することはできません。
しかし、僕たちが学校で教わったお金のことって本当に僅かしかないのです。
その点、FPの勉強をすると、お金のことをよく知る事ができるので大変に便利です。
僕自身はたくさんのメリットを受けていて、例えば、
無駄遣いがなくなったし、資産も形成できています。インフレリスクなどはもちろん懸念事項ですが、老後資金も既にキープできました。
何より、こうやってブログを続けられるくらい、色んな視点が得られたように自分では思っています。
皆さんもぜひ一緒に勉強しませんか?
今日はそんなお話しでした。(笑)
こちらの教科書がとっても分かりやすいので(僕もこれだけで合格できました)、みなさんにもオススメ致します。
↓
あ、そうだ。言い忘れたことがありました。
「お金の問題が出るということは、数学が必要なのでは?」という不安がある方もおられるかもしれません。
でも安心してください。算数レベルの知識があれば充分です!
暗算で大丈夫なレベルです。この記事の最初の方で出てきた二つ目の問題なんかは、その典型ですね。
電卓の持ち込みも可ですから、尚更安心ですよ。