心理職でもできる資産形成と運用

心理職でもできる資産形成と運用

FP×心理Thによる資産にまつわるアレコレのお話

日常で使えるコミュニティ心理学入門

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リヒト(@r2209)です。
対人的資産のテーマとして、コミュニティ心理学についてもお話していきたいと思います。
といっても、小難しい理論的な話は一旦おいておいて、「日常で使えるレベルのコミュニティ心理学」を目指したお話が出来たらと思ってるよ!

 

むしろ私はそっちの方がありがたいかも。笑

 

もし、大学院入試レベルの知識が知りたいという方がいたら、臨床心理スクール 編入試験から臨床心理士資格審査まで [心理学]コミュニティ心理学を見てみてくださいね。

 

 

コミュニティ心理学はまだまだマイナー

臨床心理士になるには大学院まで行かなければなりません。

ということは、臨床心理士になる人の大半は、学部・修士と進んでいるので、少なくとも6年ほど心理学を学んでいる計算になると思います。

 

しかしながら、その6年間にコミュニティ心理学について勉強する機会がなかった方も多いのではないでしょうか?

勉強する機会があった人も、もしかしたら概論の授業で簡単に勉強した程度かもしれません。

 

もしそうだったとしても、特に不思議はないでしょう。

まだまだコミュニティ心理学はマイナーな分野だと思います。

 

こんなマイナーな分野を細かく説明していったところで、その概要をつかむのは大変でしょう。

そもそもこのブログは学術的なブログではありませんし、そんなことを期待している人はいないでしょう。

 

そこで、このブログでは、コミュニティ心理学の基本的なタームについてさらっと簡単におさえていけるような形態にしていきたいと思います。

 

 

僕なりのコミュニティ心理学の定義

ところで、コミュニティ心理学って何でしょうか?

 

コミュニティ心理学は臨床心理学のウィークポイントを克服しようと誕生した、非常に挑戦的な心理学です。

コミュニティ心理学は、臨床心理学のように心的内界のアプローチだけでなく、生活環境、社会体制そのものの変革に力を入れているのです。

 

僕自身はコミュニティ心理学がとても好きで、大学院はコミュニティ心理学が学べる大学にどうしても行きたいとこだわっていたほどです。

 

非常に遠回りをして大学院へ入学したのですが、頑張った甲斐もあってか、コミュニティ心理学を学べるゼミに入ることが出来ました。そのときの喜びは一生忘れられないでしょう。

 

ちなみに、TwitterのIDが@r2209となっているのは、大学院の受験番号がこの数字だったからです(笑)

 

 

僕にとってコミュニティ心理学はとても思い入れの強いものです。

 

その一方、いくら思い入れがあると言っても僕は研究者ではないので、ある意味好き勝手言える身分でもあります。

 

 

そこで、研究者の方が見たら怒るかも知れませんが、僕なりの定義をしてみたいと思います。

 

僕なりにコミュニティ心理学を定義するとこうなります。

 

コミュニティ心理学とは、人と人との結びつき力つながり力かかわり力を強めていくことを目指す心理学である。
その力の強さを示す指標は「コミュニティ感覚」と呼ばれる。コミュニティ感覚が強ければ、当然隣の人のことがよく分かるし、その人の不調にも敏感になる。
これが結果的に「予防」につながる。

 

このブログではコミュニティ心理学をこのように定義します。

この定義に基づいて、コミュニティ心理学がどのような心理学なのかをお話していきたいと思います。

 

 

僕とコミュニティ心理学との出会い

コミュニティ心理学がどのような心理学かをお話するために、まずは僕がどのようにしてコミュニティ心理学を知ったかをお話しさせてください。

 

とはいえ、僕の話に興味ある人はいないと思うので、ここはざっくりと笑。

 

僕は大学時代、実は文学部の哲学科に所属していました。最初は心理学専攻ではなかったのです。

もともと漠然と心理学には興味があったのですが、巷に溢れる妥当性のない心理テストに興味があるようなミーハー程度の興味でした。

 

僕が入学した大学の哲学科は、少し心理学も学べるということでしたので、「まあいいか」という感じで哲学専攻として大学に入学したのです。

 

 

しかし、いざ入学してみてわかったのですが、哲学が僕には全然合わなかった……

難しい上に、「根拠は???」と疑問が絶えなかったのです。

 

入学してすぐに大学の授業を受けるのが苦痛になってきました。

 

それから数ヶ月して「そういや俺、心理学に興味あったよな…」ということを思い出し、急いで本屋に行って心理学にまつわる物を探してまわりました。

 

そこで発見したのが、

でした。

 

この時、初めて臨床心理士のことを知りました。心の中で「俺は臨床心理士になる男だ!」と叫びました。ビビビっときたのです。

 

すぐにでも心理学を本格的に学びたいと思いました。

しかし、あいにくなことに、僕は大学に指定校推薦で入ってしまっていたのです。指定校推薦で入学すると、転部が出来ません。

 

ただ、幸いなことに臨床心理士になることだけを考えれば、指定大学院にさえ入学してしまえばこっちのものなのです。

 

ご存知のない方もおられるかもしれないので一応ご説明しますと、

臨床心理士になるには臨床心理士指定大学院の修士課程を修了し、試験に合格しさえすればいいので、学部はどこでも良いのです。

 

そういうわけで、当時の僕はいきなり大学院へ行くことを決意したのでした。

 

これが、まさかの大波乱を巻き起こすことになるとは、このときはまだ知りませんでしたが。。。

ただ、この大波乱の経験がなければ、僕はコミュニティ心理学に興味を持つことはなかったと思いますので、結果的にはよかったと思えています。

 

 

今、さらっと「この大波乱の経験がなければ、僕はコミュニティ心理学に興味を持つことはなかった」と書きました。そうなのです。

 

僕はもともとは、それほどコミュニティ心理学に興味がなかったんです。

 

はじめは、クライエント中心療法に興味がありました。

 

 

クライエント中心療法の中でも、僕は自己実現というテーマに大変惹かれていて、ずっとクライエント中心療法ができるカウンセラーになりたいと思っていたのです。

 

転部できない代わりの手段として、大手の予備校へ通うことに決めました。

クライエント中心療法をしている自分を夢見ながら、そこに通い必死で勉強をしていました。

 

僕は英語が苦手だったので、中学生が使う単語帳からやりました。

クライエント中心療法家になっている自分を想像していましたから、全く苦ではありませんでした。まさに自己実現に向かうプロセスそのものでした。

 

大学院を受験する際に提出する研究計画書も、やはり自己実現を調べるための物をこしらえました。

 

 

ところが、いざ大学院受験に臨むと大変なことが起きました。

一次試験(筆記試験)は受けた大学院のほとんど全てに受かるのに、二次試験(面接)にことごとく落ちるのです!

何の自慢にもなりませんが、あの!京都大学大学院も一次試験は受かったのです!中学生が使う英単語帳を使っていたこの僕が!

 

 

 

でも、二次試験で落ちたので、全く無意味ですが…。

 

 

当然のことながら、面接官は皆、臨床心理学の教授です。いわば、人を見るプロです。

そんな人たちにことごとく落とされていく状況は、それはもう想像を絶するくらいの絶望でした。

 

今思えば、研究計画書もメチャクチャなものだったので、それが原因なのかも知れません。

しかし、当時の僕は他学部で研究計画書も心理学研究のこともよくわからないながらも必死で作成したので、面接に落ちる原因を全て自分に向けざるを得ませんでした。

 

 

そんなこんなで、気がついたら院浪してました…。

 

 

僕は当時がむしゃらでした。

心理学専攻の人に負けないようにとがむしゃらでした。誰よりも勉強をした自負があります。予備校でも成績はトップクラスでした。

だから浪人している自分を全然認めることが出来ないんです。

 

家族とも非常にぎくしゃくしました。一切口を聞くこともなかったです。

 

曲がりなりにも臨床心理士を目指している人間が、一番身近な家族を悩ましている。そんな状況も絶えられないくらい苦しかったのを覚えています。

それでも心理学の勉強は続けていたのですが、それはそれで滑稽な感じがしてまた辛かったです。

 

 

でも!その時気づくことが出来たんです。

 

「あ、もしかしたら自分みたいに一人で悩んでる人って沢山いるんじゃないか。こういう人にこそカウンセラーは必要なんじゃないか!」

 

「自分がなりたいと思っていたカウンセラーは、自分の相談室に来てくれた人の話しか聞けないカウンセラーだったんじゃないか?」

 

ということに。

 

その時からです。僕がコミュニティ心理学に興味を持ったのは。

これが、僕のコミュニティ心理学との出会いです。

 

……ざっくりとお話するつもりが、案外長くなってしまいました。笑

 

 

コミュニティ心理学は探索型

コミュニティ心理学の発想をもつカウンセラーは、ただ相談室にこもって相談者が来るのを待つだけではありません。

積極的にカウンセラー自らがコミュニティに出て行って相談をし易い環境を作ったり、時には救いの手を実際に差し伸べたりするんです。

 

こんな風に外に出ていくことをアウトリーチといいます。また、このような姿勢をシーキングモードといいます。

 

コミュニティ心理学の良さは地域との結びつきを大事にするところだと僕は思っています。この「結びつき」はキーワードの一つです。

 

先述の定義の中にも登場しましたね。

コミュニティ心理学とは、人と人との結びつき力つながり力かかわり力を強めていくことを目指す心理学である。
その力の強さを示す指標は「コミュニティ感覚」と呼ばれる。コミュニティ感覚が強ければ、当然隣の人のことがよく分かるし、その人の不調にも敏感になる。
これが結果的に「予防」につながる。

 

 

 

リヒトさんも苦労したんですね。。。

 

まあ多少はね(笑)けど、ホント今ではよかったと思えているよ!

 

さて、このカテゴリーでは、このような感じで僕の体験を含めつつ普段使い出来るコミュニティ心理学についてお話してたらと考えています。

 

なお、オススメのコミュニティ心理学本はこちらです。