心理職でもできる資産形成と運用

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FP×心理Thによる資産にまつわるアレコレのお話

【心理カウンセラー必見】労使折半はありがたいの巻

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リヒト(@r2209)です。前回、特定の事業場で週20時間未満しか働いていないと、大きなリスクがあるという話をしました。ココロちゃんはもうそのリスクの理由はわかっているみたいだね。

 

 

 

 

はい。以前お話していた、傷病手当金とか失業等手当(雇用保険)のことですよね!

 

 

 そうだね!今日はそのあたりのリスク以外の非常勤掛け持ち心理カウンセラーのリスクについても考えてみよう。

 

 

非常勤掛け持ちと開業の違い

週に20時間未満しか働いていない非常勤掛け持ちの心理カウンセラーの他に、健康保険や雇用保険、ついでに言うと厚生年金にも入れない働き方があるのですが、お分かりになりますか?

このブログを読んでくれている方なら、お分かりかと思いますが、いかがでしょうか?

 

そうです。個人開業している心理カウンセラーです(個人事業主)。

 

個人事業主の方はどうして健康保険や厚生年金、雇用保険に加入できないのでしょうか?

それは、個人事業主は雇われている人でも労働者でもないからです。

 

ごくおおざっぱに言うと、会社は雇う者と雇われる者に二分されます。

個人事業主は自分で事業を立ち上げた主ですから、当然雇われる者ではありません。

 

実は、健康保険は被用者保険とも呼ばれ、雇われている人向けの保険なのです。

 

年金も同じ考え方です。

 

年金加入者は、第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者に区分されます。

このうち、第2号被保険者はサラリーマンや公務員など、企業で働いている人を指し、第3号被保険者は、その人に扶養されている配偶者を指します。

第1号被保険者は、それ以外の人を指します。要は勤め人ではない人たちです。

 

雇用保険は労働保険の一種ですから、雇われている人(つまり労働者)のための保険であり、主(ぬし)である個人事業主は加入できないのです。ちなみに、労災保険も労働保険の一つですから、当然加入できません(任意のものは除く)。

 

ここまでのことを表を使ってまとめておきます。

  勤務心理カウンセラー
(週30h以上)
勤務心理カウンセラー
(週20h以上30h未満) 
勤務心理カウンセラー
(週20h未満)
開業心理カウンセラー
国民健康保険 ×
健康保険 × × ×
厚生年金 × × ×
基礎年金
雇用保険 × ×
労災保険 ×

 

 

所得の面も不利 

ここまでみると、開業心理カウンセラーも非常勤掛け持ちも同じようなリスクがあるように思うと思います。

 

しかし、両者には決定的な違いがあります。この違いが、僕が「開業は勧めるが、非常勤掛け持ちは勧めない」の違いとなります。

 

その違いとは、所得の種類です。

 

個人開業の心理カウンセラーは個人事業主です。

個人事業主ですから、得る所得は事業所得となります。

 

一方の非常勤掛け持ちは、あくまでも勤め先からお金をもらっているので、そのお金は給与所得です。

 

この事業所得と給与所得という差は思ったよりも大きいのです。

青色申告の話、覚えている方はもしかしたらピンと来たかも知れません。

 

 

フジサン覚えてますか?

この記事を見返すと、もしかしたら思い出してくれるかも知れません。

 

 

 

そうです。事業所得だと青色申告が利用できるのですが、給与所得だとそれが利用できないのです。

つまり、控除も経費も使えない、ということです。

 

それだけじゃない、非常勤掛け持ちのリスク

ところで、健康保険や厚生年金の保険料って誰が払っているかご存知ですか?

 

働いている人自身じゃないんですか?

 

実は、勤め先が半分払ってくれているんだ。これを労使折半というよ。

 

えっと、じゃあ、もしかして週30時間未満の掛け持ちの人って…

 

ココロちゃんは気づいたみたいです。

なんと、週30時間未満の掛け持ちの心理カウンセラーは、自分で全額国民健康保険も年金も払わないといけないのです!

しかも、もし家族がいたら、その家族の保険料も払ってあげる必要がありえます(配偶者も第1号被保険者の場合)。

 

週に30時間以上働いていれば、その人は第2号被保険者となり、その人の配偶者は第3号被保険者となります。なんと、第3号被保険者の保険料は全額第2号被保険者の勤め先が払ってくるのです!

 

ちなみに、雇用保険も割合は半分ではないし、業種によっても違うけど、勤め先が負担してくれるよ。
労災保険に至っては全額勤め先が負担してくれてるんだ。

 

 

え?まだあるの?非常勤掛け持ちのリスク

医療保険(健康保険 and 国民健康保険)の保険料が何を基準に決められているかを知ると、更に掛け持ちのリスクが浮き彫りになります。

 

…ですが!

今日はさすがに色々とリスクを話して整理が大変だと思うので、他のリスクは、また次の記事で!